2017年5月14日日曜日

米国アカデミック面接の質問集

面接スケジュールの一例
 8:00 ホテルにお迎えが来る
 9:00 学部長と面談
10:00 選考委員長と面談
11:00 ラボ見学
11:30 セミナー準備
12:00 セミナー
13:00 学生と昼食
14:00 学科長と面談
15:00 教員Aと面談
16:00 教員Bと面談
17:00 教員Cと面談
18:00 選考委員長や教員達と夕食
21:00 ホテルに送ってもらう

これは一日目の予定です。二日目にチョークトーク(黒板を使った授業)と更なる面談があります。食事や送迎を含めてずっと審査中らしいです。要は、一緒に仕事をしたい相手か人間性を見られます。食事代や滞在費、航空賃全て、大学が払ってくれます。街の案内もあったりするそうです。

プレゼンは「これまでの研究」と「これからの研究」を求められることが多いです。「これまでの研究」では、異分野の方にも分かる研究背景と何を達成したか、だけでなく、自分がどのように考えたか、どの程度理解しているかを伝えると、審査員から信頼が得られやすいです。学会発表との違いは主に「これからの研究」です。テニュアトラックでは、新分野の開拓が要求されます。審査員をワクワクさせましょう。なるべく大きな目標を掲げるほうが良いですが、信頼できない人が語る夢は胡散臭く感じます。目標を達成するための具体的なプラン、つまり研究計画、必要な設備、研究費獲得について丁寧に説明します。そして、10年後に世界を変えることができることが伝わると、審査員に好印象を持たれるでしょう。

欧米の大学共通で、最もよく聞かれる一般的な質問12選
  1. この大学の何に魅かれたの?この専攻の何が特別?
  2. この大学で何か特別な研究をしたい?
  3. どうして、あなたがこの大学に合うと思う?
  4. この大学の専攻で、誰と共同して研究できそう?共同研究しようと意気投合したことある?
  5. 他の種類の共同研究をする可能性は?
  6. 学部や院の授業で、どの授業に最も興味がある?どの大学院の授業を運営したい?
  7. 学部生や院生を教えた経験について少し話して。
  8. ラボ運営を成功させるのに、何が必要?
  9. ラボ運営で学生やポスドクを惹きつけるのに、どうしたらする?
  10. ラボ内で人間関係の衝突があれば、どう扱う?
  11. どのグラントに申請したことある?グラントを獲得するのにどれくらい自信ある?
  12. 5年後のあなたの研究のインパクトはどのくらいあると思う?
実際にあった米国大学の質問集
  • ファカルティメンバとして、あなたの長所は何?
  • もしこのオファーがあったとして、承諾しない可能性はある?
  • 過去のアドバイザーと競争することになったりする?
  • ラボ設営、どれくらいの期間でできる?どれくらいのスペースがいる?いくら必要?
  • ラボで使う装置やスペースを共用する気はある?
  • あなたの研究をするにあたり、この大学でできる限界ってありそう?
  • 1年目の院生と学会に行くなら、誰が要旨を書いて、誰が発表する?
  • 修士論文が予定通りに書き終えていない学生がいる。あなたはどうする?
  • テニュア獲得審査はかなりプレッシャーが強いけど、その達成計画は?
  • この提案書の考えに至った経緯は?
  • 何月から始めたい?
  • 研究と授業のバランスをどうしたい?
  • あなたの授業では何を工夫したい?
  • これまで、アウトリーチ活動したことある?
  • もし外部資金を取れなかったらどうする?
  • これまでで最も辛かった挑戦って何?どう克服した?
  • あなたの仕事で最も大きなものは何?
  • あなたのラボはどれくらい大きくなると思う?
  • 10年後に大きな賞をもらっているとしたら、何の成果でとっていると思う?
  • これからの20年間の長期的な目標はなに?
欧州版
  • あなたが指導するPhDの課題を三つ話してください。
  • 授業の試験で非常に悪い点数の学生にはどう対応する?
  • 理論計算と実験の差異はどうする?
  • 他の研究者の予算で雇われている学生を追試で救う必要はある?
  • あなたの教育アプローチはなんですか? by 学生
  • 装置が故障した時どうする?自分で直せる?
  • どうして、今の職を離れるの?

学部長や選考委員長を含めた教授達だけでなく、学生からも質問が来るようです。一番怖い。

前ボスとの共同研究は、独立研究者としてあまりよく思われません。

ポスドク時から、ボス以外の研究者との共同研究提案の経験を行っておくと良いかもしれません。

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