2017年11月26日日曜日

アカポス内定ゲット!

就職活動計画の再検討からの続き

※日本アカデミック
今年応募したのは4件(2勝2敗)でした。感想としては、「経歴や業績は、最終的には大して重要ではない」ということです。もちろん面接まで進む際には効いてきますが、そこさえクリアすれば、人となりや考え方の方が重要だな、と思いました。結局、8か月くらい就職活動をしていました。終盤は精神的に疲れ切っていましたが、無事に内定をもらえてよかったです。

これから、授業や研究室立ち上げの準備です。精一杯頑張りたいと思います。そして、5~10年後に再び、米国大学やOISTなど、より研究環境や待遇のいい場所に移動できるよう、優れた成果をたくさん出したいと思います。それまで学会などでのネットワーキングを大切にしつつ、フットワークは軽い状態にしておこうと思います。

※日本企業
ビズリーチでは、15件以上の面談確定のスカウト(企業含む)がありました。勤務地は日本でしたが、外資系が半分くらいでした。実際に内定をもらったわけではないですが、欧米企業就職の可能性も広がるし、企業就職に転向するのは工学博士にとっては大変なことではないな、と感じました(博士をとると良い就職がないとは誰が言い出したんだ?競争は激しいだろうけど、こんなにも好条件がゴロゴロあるなんて!)。収入が日本アカデミックに就職する際よりも1.5倍くらい良いものばかりだったので、心が揺らいだ時期もありました。

※欧米アカデミック
7件出して0勝7敗でした。米国でのアカデミック就職活動がこんなに大変だとは思いませんでした。日本アカデミックの方がかなり楽です。一度全てを準備してしまえば後は楽なんですが、申請書類と面接準備をしていたら、研究が2か月ほど完全停止してしまいました(こちらを参照)。書類提出前後は精神的にも辛かったです。お祈りメールもたくさんきます。面接はいい経験になります。もっと早い段階で、情報収集と書類と心の準備をしておけばよかったです。

※欧米企業
最終手段に置いておいたので、実際に活動はしていませんでしたが、バックアップのために、なるべく多数の学会に参加して、名刺を配りまくりました。結果、米国企業から2件オファーがありました(日本企業からは0)。Linked inを通じても時価総額世界一の企業から連絡が来ました。収入は日本アカデミックに就職する際の3倍以上で・・・博士持ちの方はLinked inに登録しておく(もちろん英語で)ことを強くお勧めします。

日本企業や大学関係者へ
MITやハーバードのポスドクには、東大の准教授になれるレベルがゴロゴロいます。それでも彼らは米国トップスクールでは助教にすらなれません。本当に熾烈な環境にいます。彼らは研究者として非常に優れているので、分野が時代にあいさえすれば米国企業からすぐに声がかかるようです。今ならAIとかドローンとかロボティクスとかですね。米国ポスドクの友人は、誰もが知る有名米国企業に数千万円の年収を提示されて転職していきました。

今や日本の助教も任期が3~5年しかなく、任期間近になると企業就職を考えている方が多いです。国際的に活躍していても、海外に幅広くネットワークを持っていても、大学に残れないのが現状です。もし、MITの教授と関係を持ちたい、優秀な人材が欲しい、新製品開発のための深い知識が欲しいなどがあれば、相手が大学教員であろうが高齢ポスドクであろうが、日本の企業や大学教員の方はもっと積極的に声をかけてほしいです。今回の経験から、就職活動はポスドクにとって時間の浪費だと思いました。「素晴らしい業績を上げれば声をかけてもらえる(就職活動をしなくていい)」というシステムが確立されれば、お互いwin-winだと思います。

最後に
ようやく就職活動が終わりました。研究をしながら、というのは精神的にも辛かったです。日本に帰るか、また海外に引っ越し&ビザ申請か、決まらないとなかなか落ち着けませんでした。米国企業やアカデミックの就職活動情報が少ないと思ったので、今回記録させて頂きました。本サイトが少しでもポスドクの皆さまのお役に立てればうれしいです。皆さまのご健勝、ご活躍をお祈り申し上げます(祈るな!)。

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